黒七味の特徴

唐辛子という調味料

 

もはや七味唐辛子を知らない人はいないと思います。この七味唐辛子は、唐辛子を主材料にいろいろな香辛料を調合した日本独自のミックススパイス調味料となっており、単に「七味」と言えば、これのことを指しています。

 

唐辛子を主原料に多くは七種類程度の香辛料を混ぜて作られることからこの呼び名になっていますが、必ずしも同じ原料や七種類で作られるわけではなく、生産者によって原料や種類数はいろいろ工夫されています。

 

もともと七味唐辛子という呼び名も上方風の名称で、江戸(東京)では七色唐辛子、七種唐辛子と呼ぶことの方が多かったようです。

 

七味唐辛子の特徴は、主原料の唐辛子に各種の副原料を加えることで、辛味をほどよく抑え、風味も加わっている点で、調合によく用いられる副原料は、芥子(ケシの実)、陳皮(ミカンの皮)、胡麻、山椒、麻の実、紫蘇、海苔、青海苔(海藻の総称)、生姜、菜種などとなっており、最近では欧米での日本食ブームの中でも、ヤキトリ、ウドンの定番の調味料として利用度が高まっているようです。

 

ちなみに七味唐辛子と同様に親しまれている一味唐辛子ですが、こちらは乾燥させた唐辛子の実をすり潰して粉末にした調味料となり、ウドンやソバの薬味として使われますが、唐辛子のみの成分なので、和食だけではなく、ピザの香辛料やカレールーの辛味を増す香辛料としても使われています。

 

七味唐辛子はやはり風味を出しているのがポイントで、特に注目の黒七味では、こうした副原料にも違いがあり、仕上げ方も異なるので独特の濃い茶色になっています。